Boutique K



Parisの中心部、Saint-Germain-des-Présの一角に位置する、シャツにフォーカスしたブランドのプティックデザイン。
ブランドコンセプトである「透明感とパリらしさの共存」を実現する為、透明度の高い寒白色のファブリックを店舗内全体にレイヤー状に充填。空洞にくりぬかれた部分を店舗スペースとし、中心に吊り下げられたスクリーンの中にオスマニアンアパートのコンセプト映像を映し出すことで、「透明に充満した光の中にパリのイメージを浮かべる」提案を行った。
吊り下げられたファブリックは、内部をくぐりながらレイヤーの断面方向から眺めるときに初めて物理的に空間のエッジとして認識できるが、ファサードから見える店内は光の層に包まれたようなきわめて抽象的な表情を見せる。
店内ではファブリックやエポキシ樹脂仕上げ床の抽象性と対比的に、白く塗りこめられた既存の木構造や、アルミの造り付けデスクのかすかな素材感により柔和さを生み出し、透明感の中に柔らかな表情をもつブランドデザインと呼応した仕上げとした。ファブリックには耐火指定されたグレードの製品が用いられている。

Boutique K / Paris, France, 2011
© R&Sie(n) [ François Roche, Stephanie Lavaux, Toshikatsu Kiuchi ] with Christoph Eppacher, Gabriel Blue Cira

投影面積: 35㎡ 発注主: Ken Okada 用途: 店舗